既婚女性の哀愁を描いた三本:「フェイシズ」「アイズ・ワイド・シャット」「魂萌え!」

結婚を描いた映画は無数にあるが、既婚女性の哀愁を描いた3本。

フェイシズ」はジョン・カサヴェテス監督によるヒューマンドラマ映画。若い娼婦にハマり、離婚を切り出した夫を呆然と真顔で見つめ続けるリン・カーリン(タイトル通り、その顔面がえもいえない)。

アイズ ワイド シャット」はスタンリー・キューブリック監督によるヒューマンドラマ映画。トム・クルーズの妻役を演じたニコール・キッドマン(当時は本当にお二人は夫婦だった)。登場シーンでは夫の目の前で当たり前のように用を足す所帯じみた恥じらいのなさで、「結婚への憧れ」を容赦なく打ち砕く。

魂萌え!」は阪本順治監督によるヒューマンドラマ映画。夫が死んで、初めて夫の愛人の存在を知ってしまった風吹ジュンの驚きと落胆。「私の結婚生活って、なんだったの?」と心がざわつくのも当然に思える。

それぞれ妻役を演じた女優お三方はお年を召してもそれはお美しいのだが、長きに渡る結婚生活によって、またはオバサンという老害によって、あらゆる岐路に立たされる、女性なら考えずにはいられない題材。しかし、ラストはぼんやりと光が射す、決して悲劇的だけじゃないのがこの3本のいいところ。