戦争に囚われながら喜劇を作り続けた鬼才:岡本喜八【監督別おすすめ映画】

計算され尽くした細かいカット割りは職人。その抜群のテンポにハマる。
2015年3月シネマヴェーラ渋谷。天才岡本喜八のデビュー作にしてソフト化されていない「結婚のすべて」を幸運にも鑑賞することができた。最初から最後まで一時も目を離せず、終演したところで思わず「傑作」と呟いた。情熱的恋愛結婚を叫ぶおてんば妹と、静かな見合い結婚を経て暮らす姉の話。素晴らしいテンポで笑えるコメディでラストはグッとくる。チャンスがあれば絶対に見逃さないでほしい。
そのあまりに奇抜で斬新なパッケージからまず楽しんでほしい「ああ爆弾」。和製ミュージカル映画と称される本作は、ミュージカルが不得意な人こそ観て頂きたい。喜八の持ち味のテンポとリズム感が存分に発揮された良作。
喜八は大衆娯楽映画を撮り続けるとともに、自身の経験から戦争を批判し続けた監督である。シリアスな大作である「日本のいちばん長い日」は昭和天皇が敗戦を国民に告げるラジオ放送を行うまでの24時間を題材に、天皇、閣僚、軍人それぞれが持つ正義を描く。

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