「意味不明でオッケー」な傑作映画たち: 「インヒアレント・ヴァイス」「コズモポリス」「マルホランド・ドライブ」

意味不明なストーリーでよく分からない!でも、なぜか、目が離せない…。そんな映画ってありませんか?

全てを理解できなくても良いじゃない。訳が分からず混乱したって良いじゃない。そういう体験も含めて「映画」なのです。

意味不明でオッケーな傑作映画を3作ご紹介します。

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インヒアレント・ヴァイス

トマス・ピンチョン原作、ポール・トーマス・アンダーソン(以下、PTA)監督、ホアキン・フェニックス主演。聞いただけで既にテンションがあがるタッグ。しかし、PTA監督いつもとなんか違う…。

監督2作目「ブギーナイツ」から既にメジャーらしき映画作りで、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」「ザ・マスター」なんかに至っては、作品の規模も巨匠の風格だったのに…何故ここでインディーズ感満載?しかもストーリーが意味不明で追えないぞ…?

しかし、70年代を再現した衣装など、世界感は素晴らしくカッコいい。この映画、途中でふとスイッチが入るんです。「あれ、もしかしてコレ、理解しようとしちゃダメな映画…?」肩の力を抜いたら、突然お洒落で粋な娯楽映画に変身するのです。

コズモポリス

独特なホラーの世界観でカルト的人気を誇るクローネンバーグ監督の“THE 不思議映画”。ほとんど車中で物語が進行しているのに、実はその間に世界が壮大に動きまくっているという設定。

説明は一切ナシなので、話の筋は最後までよくわかりませんでした。しかし、気がつくとこの世界感にズルズルと引き込まれる。独特の時間の流れ(遅いのか、早いのかもよくわからない。とにかく「独特」)や始終漂う不穏な空気。ストーリーは理解しなくとも、世界の均衡が次第に崩れる感覚を味わえる醍醐味が待ってます。

マルホランド・ドライブ

伝説的カルト映画「イレイザーヘッド」やカンヌを驚かせた「ワイルド・アット・ハート」の強烈さに比べると、見始めた際の肌触りはデヴィッド・リンチ監督にしては、まぁ普通。

しかし、中盤から、現実と回想と妄想が複雑に絡み合い、物語が追えなくなってきて相当驚かされる。もっともっと崩壊させて、実験映画やビデオアートのようにしてくれれば、観ているこちらもスッキリするのだが、なんとなく組み立てられそうな感じが絶妙で、気持ち悪さMAX。(でも、絶対に組み立ては無理)

やっぱり簡単に納得させてくれないリンチ作品。またひとつ、語り継がれる伝説のカルトの1本となったのです。